!!注意!! スイッチの交換作業は電気工事士の資格が必要になります。 電気工事士の資格(免許)がない場合は、電気店にご依頼しましょう。 また、この記事では具体的な交換手順は記載しておりません。 |
古い調光器付き照明スイッチ
築50年近い自宅には下記の様な照明のスイッチがあります。
右側のダイヤルが調光器ですね。左に回しきればスイッチOFF、右に回せば徐々に照明が明るくなり、右に回し切れば明るさは最大になります。
調光器付きスイッチのデメリット
調光器付きスイッチでON/OFFする照明には白熱球しか利用できません。
白熱球用の調光器は、交流の波形を制御して(細かくON/OFFするなどして)、接続されている白熱球の明るさを制御しています。(実際に波形を確認していないので、そう認識しているという事になります)
そうなると、電球型蛍光灯や最近主流のLED電球が使えなくなります。(破損や火災につながる可能性があります)
白熱球調光器対応LED電球というのもなくはないようですが、近所のホームセンターなどでは売っていませんでした。
かつ、最近のLED電球自体に調光機能が付いていたりするものもあるので、調光器をはずして普通の照明スイッチに交換したいと思います。
現在の配線の確認
化粧プレートを外し、中身を確認すると…
何だか、コンセントボックスの中にVVFケーブルが多い、そしてWhite(接地側)がまとめられている…。模式図で表してみると以下の様になっていました。
想像していなかった配線、何がどうなっているのやら?
困った時は基本に立ち返ってみる
とりあえず調光器を考慮しないで、一旦スイッチ・照明の2組の回路を考えてみます。
コンセントボックスにVVF-3C(3芯)が来ていてスイッチに接続されているイメージですね。(上の薄黄色の部分はジョイントボックスです)
調光器の位置は、現在の配線のワタリ線の位置を考えるとスイッチの前に組み込まれるはずですね。
そして、現在の配線図と比較すると、各ケーブルは以下の様な対応なるはずです。(色が同じ部分が対応)
しかし、まだ、白線(接地線)が一致していません…。
う~ん…。
!!!
ジョイントボックスがないのでは?というか、ジョイントボックスとコンセントボックスを一緒にしてしまえば…
これで、実際の配線と同じ配置になりました!
あとは、調光器を取り除けば良いので、下記の配線図で良いはずです。
理想としてはスイッチと照明器具の間をテスターなどで導通試験を行えば完璧ですが、距離が離れているので、施工後の動作確認で代用します。
実際の施工
配線図を元にして、ブレーカを落として、新しいスイッチに交換したものが下記になります。(壁紙も新しくしました)
コンセントボックス2個分が必要だったので、大きなスイッチを2つ横に並べました。
そして、無事にスイッチも設計通りの動作をしてくれました。
めでたし、めでたし。
まとめ
配線図がない古い家やなどは、どのようにケーブルが取りまわされているか分からない部分がありますが、基本に立ち返って一個一個対応を考えれば、どのように配線されているかを推測できるはずです。
ただし、それは、以前に施工した人が、素人ではなく、電気工事士の資格をもった人が規則に則って施工している事が前提となります。そうでなければ、各ケーブルごとに導通試験しなければ怖くて手を入れれません…。